昔ながらの素朴な住まい

地方に赴くと人の暮らしと言うのも昔のままで余り変わらずに、建物自体も昔ながらの建物がしっかりと根付いていると言う住まいが至る所に点在しています。確かに、現存している昔ながらの茅葺屋根と言う建物は今でなら文化遺産にまでなっているのですが、その茅葺屋根の時代の後の時代の建物と言うのは、当時の木を上手に使い、また場所をも上手に使い、かなり広々とした建物が点在しています。つまりは建物自体の土台がしっかりとしている住まいと言う事になります。しかも、殆どが畳の室内です。玄関を開ければ、広い空間が目の前に広がるのです。
そしてその玄関の傍には大抵トイレがあります。今風の水洗のトイレではなく、使い古された言葉ですが便所と言う場所です。そして、見回すと壁の代わりに板張りがあり、農作業で使う道具や、防寒具などが掛けられているのです。そんな玄関を過ぎれば、今度は広い三和土があるのです。農作業の内職みたいな事をその三和土で行うのです。そして一段上がって茶の間と台所に、それぞれ向かうようにできているのです。昔ながらの敷居があり、戸を右に開けて中に入ります。その戸も作りは昔ながらの建具の職人が作ったもので中は板張りです。多くの戸が、真ん中より少し上の方に障子張りがデザインされているのです。昔の日本の家屋の名残がある住まいです。
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